ガス人間、林郁人と広瀬すずの配信兄妹が好評!物語のカギを握った理由を考察!

※この記事にはNetflixシリーズ「ガス人間」のネタバレが含まれます。

Netflixシリーズ「ガス人間」を観ていて

途中から突然現れた謎の兄妹に

「え、誰?」

となった人はいないでしょうか?

私はなりました(笑)

それまで物語は

ガス人間による連続殺人、警察の捜査

甲野京子の取材、ホワイトセンターの闇・・・

と、かなり重たい空気で進んでいました。

そこへ突然やって来たのが

藤川富士太と藤川華歩。

林遣都さん演じる兄・富士太と、広瀬すずさん演じる妹・華歩です。

しかもこの2人、刑事でもなければ記者でもない。

研究者でもない。

政治家でもない。

なんと

底辺動画配信者の兄妹。

正直、最初は思いました。

「このタイミングで配信者?」

「今までのシリアスな空気どこ行った?」

「まさか急に別ドラマ始まった?」

ところがです。

物語が進むにつれて、この兄妹がどんどん好きになる。

そして最後には

「いや、この2人めちゃくちゃ重要だったじゃん!」

となるのです。

今回は、そんな藤川華歩と富士太について、なぜ2人が物語のカギを握っていたのかを考察していきます。

華歩と富士太は“底辺動画配信者”の兄妹

まず2人の立ち位置を整理しておきましょう。

兄の富士太と妹の華歩は、動画配信で一発逆転を狙う兄妹です。

しかし現実は厳しい。

人気配信者というわけでもない。

大金を稼いでいるわけでもない。

社会的な影響力があるわけでもない。

むしろ

「いつかバズるかもしれない」

という夢を追いかけている側です。

そして兄の富士太は、かなり危なっかしい。

勢いで動く。

思いついたら突っ込む。

「それ絶対やめた方がいいでしょ!」という場所にも行く。

一方、妹の華歩は兄より冷静です。

顔にある大きなアザのせいか、人前に出ることが苦手で

兄の後ろに隠れているように見えますが

実際にはかなりしっかり者。

暴走しがちな兄を支えています。

つまりこの兄妹

兄がアクセル。

妹がブレーキ。

・・・と言いたいところですが

事件に巻き込まれてからはブレーキが壊れます(笑)

2人そろって、とんでもない場所へ突っ込んでいくのです!

そして林郁人と広瀬すずの演技が最高に素晴らしい!!!!

林郁人のオタクっぽい感じもよかったんですが

広瀬すずはもう、最初誰だかわからなかったくらいです!

今までの清楚で可愛らしいイメージから一変し

何かを抱えつつも前に進む強い女性・・・

見た目も全然違うし印象が変わっていたのですぐには気付きませんでした!

竹野内豊さんの演技も驚きましたが(笑)

この二人の演技も今までのイメージをぶっ壊した感じで

すっごくよかったです!!

ガス人間、配信者兄妹・・・すべての始まりはMVに映った「何か」

2人がガス人間事件へ関わるきっかけは、ある映像でした。

地下アイドルのMV。

その背景に

ガス人間らしき姿が映っている。

普通の人ならどうするでしょうか?

「怖っ」

「専門機関に相談するべき?」

「関わらない方がいい」

おそらくそう考えるでしょう・・・

いや私は考えます。

怖すぎて見ていられないし、寝れなくなります(笑)

しかし富士太と華歩は違います。

2人が考えたのは

「これ、バズるんじゃない?」

でした。

いや、危機感。

どこ行った。

でも、この反応こそが2人らしい!

正義のために事件を追うわけではない。

被害者を救いたいわけでもない。

最初の動機はもっと俗っぽい。

一攫千金!

スクープ!

再生数!

人生逆転!

つまり2人は

「ガス人間を見つけたら人生変わるかも!」

というノリで事件へ飛び込んでいきます。

ノリだけで生きている二人・・・

ここが最高なんです!!

ガス人間、なぜ突然「配信者兄妹」を登場させたのか?

「ガス人間」にはすでに

刑事・岡本賢治

記者・甲野京子

警察

藤代会

政治家

そしてガス人間

さまざまな立場の人物が登場します。

そこへなぜわざわざ動画配信者を入れたのでしょうか???

私はこの2人が

「普通の人間の視点」

を担当していたからだと思います。

岡本は警察官です。

京子は記者です。

彼らには事件を追う理由があります。

しかし富士太と華歩にはありません。

捜査権もないし、特別な情報網もない・・・権力もありません。

それでも

スマホ、カメラ、ネット。

そして少しの無謀さ。

それだけで事件の中心へ入っていく・・・

この構図が、非常に現代的です!!

1960年の「ガス人間第一号」には存在しなかった

「個人が発信者になれる時代」

を象徴しているのが、この兄妹なのではないでしょうか?

私は「あぁ、今どきだなぁ」とすごく共感できました。

ボロい家で二人で暮らしているのも・・・

決して裕福じゃないけど、なんだか楽しそうなのも・・・

とても現代社会っぽくて好きな場面です。

ガス人間4話はかなり大胆!ほぼ兄妹の物語!

この兄妹が本格的に登場する第4話は

「ガス人間」全体の中でもかなり特殊です。

それまで中心だった人物たちから一度離れ

華歩と富士太の物語が前面に出てきます。

初見では

「え、主人公変わった?」

となるレベルです。

しかし制作側にとってもこれはかなり大きな挑戦だったようです。

途中から突然、新しい兄妹を登場させる・・・

しかも物語の中心人物たちを一度引っ込める。

普通なら視聴者が離れてもおかしくありません。

それでもこの構成を選んだ。

なぜだろう?

おそらく

この兄妹が後半の物語に必要だったから。

だと思います。

だってこの二人がいないと

この「ガス人間」は終わらない話になってました。

物語に重要な二人、現代の武器(ネットや録画など)を

気軽に使ってくれた二人。

かなり重要な役どころだと思います。

華歩と富士太は“愛されるトリックスター”

制作側はこの兄妹を「トリックスター」として設計したことを明かしています。

トリックスターとは簡単に言えば

物語を引っかき回す存在。

予定調和を壊す、思わぬ行動をする

真面目な登場人物では起こせない展開を起こす。

まさに富士太と華歩です!!

警察なら慎重に動く。

記者なら裏を取る。

政治家なら損得を考える。

でも富士太は

「行こう!」

となる・・・。

華歩は

「えぇ・・・」

と言いながら結局ついていく。

この兄妹が動くと物語のルールが変わります。

だから「ガス人間」の重たい空気の中で

2人だけ妙に生命力があるなーと感じました。

怖いのに笑える!

危険なのに楽しい!

そして気づけば

「お願いだから死なないで」

と思ってしまう・・・。

不思議ですが、冒頭から人が死に警察や記者や裏社会・・・

なんとなく危険に晒されていて命を落としそうな気もするんです

けど!

この二人はそうじゃない。

配信者だけど一般人。

死とは無縁に幸せになってほしいと願ってしまったんです。

これが「愛されるトリックスター」の強さなのでしょう。

ガス人間配信者、華歩は弱い妹ではなかった!!

広瀬すずさん演じる華歩、とても印象的です。

彼女は顔に大きなアザがあり人前に出ることを避けています。

一見すると

「兄に守られている妹」

に見えます。

しかし物語が進むと印象が変わります。

むしろ精神的には

華歩の方がしっかりしている。

富士太が突っ走る→華歩が現実を見る。

富士太が夢を見る→華歩が支える。

兄の後ろに隠れているようで、

実は兄を一番理解している。

この関係性がとても良いのです。

広瀬すずさん自身も、華歩について

兄妹2人だけの世界で生きているような妹

として捉えていたことを語っています。

華歩にとって富士太はただの兄ではありません。

自分と社会をつなぐ存在。

自分が安心できる場所。

そして

世界そのものに近い存在だったのかもしれません。

ガス人間配信者、富士太は「外へ出たい兄」

一方、林遣都さん演じる富士太は華歩とは少し違います。

2人だけの世界に満足しているわけではない。

もっと外へ行きたい!

有名になりたい!

人生を変えたい!

今のままでは終わりたくない。

だから配信をする。

だからバズりたい。

だから危険な事件にも飛び込む。

つまり

華歩は兄妹の世界を守ろうとする。

富士太は兄妹の世界を広げようとする。

この微妙な方向性の違いが2人の関係をよりリアルにしています。

ただ仲良しな兄妹ではない。

同じ場所にいるけど、見ている未来は少し違う。

だからこそ、終盤の展開があまりにも苦しかったんです。

本当に今まで演じられた作品の中で

林郁人も広瀬すずもトップクラスに好きな役と演技でした。

キャラクターが最高。今までのイメージぶち壊しての演技。

2人ともかっこよかったです!!

あと富士太がいつも「笑門来福!」と言っているのがいいなぁと思いました!

これって、笑う門には福来る・・・って意味ですよね?

家訓なのかな、と思い微笑ましく見ていました。

ガス人間、ただの配信者だった2人が真相へ近づいていく

ガス人間の配信者兄妹。

最初はバズり目的→再生数目的→一攫千金!

だったのが・・・事件を追ううちに

2人はどんどん深い場所へ入り込んでいきます。

ガス人間

ホワイトセンター

隠された過去

政治

権力

気づけば警察や記者とは違うルートから真相へ近づいていく・・・

ここが見ていてドキドキしました。

2人はプロではありません。

だからこそ

プロが行かない場所へ行く。

プロなら止まるところで止まらない。

そして偶然と無謀さによって

誰も予想しなかった情報へたどり着く・・・。

つまり

弱さそのものが武器になっている。

これが華歩と富士太の最大の魅力だと思います。

でも危ないから無理しないで!!って

本人たちがいたら伝えたいです・・・。

バズりたいと思うけど・・・危ないから無理しないで!!

お願い・・・。

ハラハラしながら二人を見守りました。

ガス人間、悪役にとって「便利屋」であり「邪魔な存在」になった

ガス人間終盤。

ただの底辺配信者だった2人は

権力者にとって無視できない存在になります。

ここが重要です。

最初の2人には何の力もありませんでした。

しかし

情報を持った。

映像を持った。

発信する手段を持った。

その瞬間

ただの一般人が権力者にとって危険な存在になる。

これこそ現代社会です。

昔なら

テレビ局、新聞社、出版社。

大きな組織を通さなければ情報を広められませんでした。

しかし今は違います。

スマホ一台で発信できる。

だから三浦都知事のような権力者にとって

富士太と華歩は非常に厄介です。

警察官なら圧力をかけられる。

記者なら会社を動かせる。

しかし

何をするか分からない配信者兄妹は

非常に扱いにくく、その分利用しやすい存在だったんでしょう。

途中富士太はガス人間を利用したいという思いが強くなり

それを華歩に止められます。

「このままでいい」という華歩に、もっと大きな存在になりたい富士太。

富士太はバイトに行くふりをして華歩に内緒で

ガス人間の元に行きます。

そして次の殺害の予告動画を取って配信してしまいます。

それが命取りになるとも知らずに・・・。

ガス人間、配信者の富士太の最後がつらすぎる・・・

そして、ガス人間でこの兄妹を語るうえで避けられないのが終盤です。

配信したらダメだってー!!って心から思いましたが

予告動画がバスったことによって

藤代会に捕まり、華歩の身が危険になり

ガス人間の居場所を教えてしまう富士太。

ガス人間のいる場所に連れて行かれ・・・

三浦都知事が登場。

謎のミゲルの話をされますが(本当に謎でしたミゲル)

命の危機を感じ、ガス人間の操り方まで教えてしまいます。

そしてこれが自らの命を落とす行動になってしまいました。

逃がすと約束した三浦都知事は

「試しに」と言わんばかりに

ガス人間に「こいつらを殺せ」と命令します。

ほらぁ・・・言わんこっちゃない!

 

ガス人間に命を狙われる富士太と華歩・・・

逃げる2人。

しかしこのままでは妹を守れない。

そこで富士太は

華歩を逃がすために自分を犠牲にする道を選びます。

ここで、それまでの富士太の印象が一気に変わります。

バズりたい、有名になりたい、一攫千金したい。

無謀、お調子者。

そんな兄が

最後に選んだのは

妹を生かすこと。

 

・・・もう、ずるいです。

こんなの泣くに決まっています。

富士太はガソリンを自身はかぶって、華歩を持ち上げ川へ投げ捨てます。

危ないですがこのままガス人間に殺されるリスクより

妹を生かすほうを選びます。

そして自分が犠牲になるために

華歩が流されて行くのを見届けて、彼はガス人間の煙に巻かれて宙に浮きます。

そして空に浮かんだ富士太は・・・

ガソリンをつけた自分ごと、ガス人間と共に火をつけて爆発するのでした。

 

ガス人間で、なぜ華歩と富士太が物語のカギだったのか?

私は、この兄妹が「ガス人間」のテーマそのものを象徴していたと思います。

ホワイトセンターでは

弱い立場の人々が利用されました。

ガス人間も社会の犠牲者でした。

京子も過去に人生を奪われました。

そして華歩と富士太も、社会の中心にいる人間ではありません。

底辺配信者

影響力なし

権力なし

しかしそんな2人が真実へ近づいた。

ここに意味があると思います。

「ガス人間」は

偉い人が世界を救う物語ではありません。

むしろ社会の端にいる人間たちが

隠された真実を暴いていく物語です。

だからこそ華歩と富士太は必要だった。

2人は単なるコメディ要員でも途中参加の脇役でもありません。

「ガス人間」という作品の現代性を担う、重要な存在だったのです。

富士太が亡くなったあと、残された華歩はガス人間を見かけ震えます。

しかし、ガス人間は華歩に全く興味を示さずに通り過ぎ

三浦都知事の事務所を襲撃します。

京子と合流した華歩は「お兄ちゃんが隠したカメラがあるはず」

「そこに理由があるはず」とカメラを取りにガス人間の眠る地下に向かいます。

しかしそこには藤代会の組員たちが・・・。

賢治が気絶させた後に3人で中に入りカメラを回収。

賢治は囮になり藤代会と激しい戦いを繰り広げるのですが

ここは怖くてドキドキして見ていられなかったです・・・。

京子と逃げ出した華歩は

三浦都知事が自作自演で自分の事務所を襲わせた動画を

都知事選のライバルの都知事候補、霧島かすみの元に行き

動画を見せ、配信してほしいとお願いします。

霧島は動画のことは認めてくれたものの、証拠がないため配信は出来ず・・・

そこで華歩は「じゃあうちの動画で・・・拡散お願いします」と言います。

顔に大きなアザのある華歩。

いくら富士太に言われても絶対に動画に出ようとはしませんでした。

むしろ人前に出るのも嫌がっていました。

しかし、兄が残してくれたもの・・・

それは今まで一緒に作り上げた動画だったんです。

華歩は「行ってくるねお兄ちゃん」と言って

初めてカメラの前に立ち、兄の真似をして三浦の悪事を暴く動画を流します。

ずっと籠っていた華歩が兄のためにも一歩踏み出したシーンでした。

あー、泣ける。

この兄妹すごくいいんですよ!!

兄は命がけで妹を守り、妹は兄の大切にしていた動画配信チャンネルを受け継ぐ。

2人ともすごく怖かったと思います。

でもそれ以上に「守りたい」という思いが強く伝わってきました。

ガス人間、林郁人と広瀬すずの配信兄妹が好評!物語のカギを握った理由を考察!まとめ

最初は

「誰、この兄妹?」

でした。

次に

「ちょっと面白いかも」

となり

そのうち

「この2人好き」

になり

最後には

「お願いだから幸せになって」

と思っていました。

藤川富士太と藤川華歩。

底辺動画配信者として登場した2人は

事件の真相へ近づき、権力者にとって脅威となり

物語そのものを動かしていきます。

そして何より、この重く暗い「ガス人間」という作品の中で

2人は確かに「生きていた」

笑って、走って、叫んで、ケンカして

それでも一緒にいた。

だからこそ・・・私はこの兄妹が大好きです。

華歩と富士太はただの配信者兄妹ではありません。

「ガス人間」で最も人間らしく

最も愛おしい2人だったのではないでしょうか。

華歩はその後、兄がいなくなったチャンネルを引き続き

1年で登録者数1000人に到達していました。

けど、兄の意思を次いで世界一の配信者になると

頑張り続けています。

つらい思いもたくさんしたし失ったものは大きかったけど・・・

華歩の幸せを富士太は嬉しく見ているのではないでしょうか?

しかし胸の温まる兄妹・・・

ガス人間にいてくれてありがとうと心から思ったふたりでした!

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