Netflix版「九条の大罪」を最後まで観た人の中で、「一番印象に残ったのは誰だった?」と聞かれたら、私は迷わず嵐山刑事の名前を挙げるかもしれません。
もちろん主人公は九条です。
柳楽優弥さん演じる九条は圧倒的な存在感がありますし、町田啓太さん演じる壬生も危険な魅力があります。
それでも観終わったあと、ずっと頭に残っていたのは音尾琢真さん演じる嵐山でした。Netflix版でも嵐山は、10年前の娘の事件を追い続ける刑事として描かれています。
最初は正直あまり好きなキャラクターではありませんでした。
でも物語が進めば進むほど、その執念の理由が見えてきます。
そして気づくんです。
この人は刑事である前に、娘を殺された父親なんだと。
今回は『九条の大罪』の嵐山刑事について、娘の事件の真相や黒幕説、嫌われる理由、そして今後の結末予想まで、私なりの感想も交えながら解説していきます。
九条の大罪の嵐山刑事とは?
九条の大罪、嵐山義信は警視庁の刑事です。
しかし普通の刑事ではありません。
犯罪者に対する憎しみが異常なほど強い。
犯罪を見逃さない。
絶対に許さない。
その姿勢はある意味で理想の刑事とも言えます。
(ちょっと怖いくらいですが)
ただし、その正義感には危うさもあります。
なぜなら嵐山は、自分の娘を凄惨な事件で失っているからです。
だから彼にとって犯罪者は単なる捜査対象ではありません。
憎むべき存在です・・・。
法律や手続きよりも「許せない」という感情が
先に来ているように見えることもあります。
九条との対立もそこから生まれています。
九条はどんな依頼人でも、それが悪人でも弁護する。
嵐山は犯罪者を絶対に許さない。
どちらも間違っていないのに、絶対に分かり合えない。
Netflix版ではその構図がとても丁寧に描かれていたように思います。
憎んでいるのは犯人のはずなのにその周辺まで許さないのは
なかなか難しいと思うところですね・・・。
悪は絶対に許さない・・・ものすごい正義感っぷりです。
身近にいたら少し付き合いにくいかも・・・と思いながら
ドラマを見ていました(笑)
九条の大罪、嵐山の娘の事件とは?
九条の大罪で嵐山が追い続けているのは
10年前に起きた娘・愛美の殺害事件です。
愛美は未成年の不良グループに襲われ
暴行を受けた末に命を奪われました。
犯人として逮捕されたのは犬飼勇人。
有罪判決を受けて服役し
Netflix版では刑期を終えて再び物語に登場します。
普通ならこれで事件は解決です。
でも嵐山だけは納得していません。
「本当に犬飼だけだったのか?」
この疑問が彼の人生を支配しています。
ドラマを観ていても嵐山の中では
娘の時間だけが止まったままなんですよね・・・。
10年前から前に進めていない。
だから事件も終わっていない。
私はこの設定だけでかなり胸が苦しくなりました。
子を持つ親として色々複雑なのはわかります。
景気も終えて出てきている・・・娘を失っているなら
犯人にはもっと重い罰をと思います。
更に嵐山は刑事なので色々な勘も働くんでしょうか。
「犬飼の裏に誰かいるんじゃ」
そう思って捜査を続けているのがすごいと思います。
九条の大罪、嵐山、娘の真相を調べるほど苦しくなる理由
九条の大罪のドラマ版で特につらいのはここです。
嵐山は娘のために真相を追っています。
しかし調べれば調べるほど
娘の知らなかった一面が見えてくるんです。
裏アカウント。
パパ活疑惑。
ギャラ飲み。
危険な人脈。
さらにAVメーカー社長の小山との関係まで浮上してきます。
父親としては地獄ですよね。
犯人を見つけるだけでも辛いのに
愛していた娘が自分の知らない人生を送っていたかもしれない。
しかもその事実を他人から突きつけられる。
小山と嵐山が対峙するシーンは
本当に見ていて苦しかったです。
あれは刑事と容疑者の会話ではありません。
娘を失った父親と、娘の過去を知る男との会話です。
だからこそ感情がむき出しになるんだなーと思います。
私も娘が知らない間にそんな過去を持っていたら
まずは自分を責めると思います。
嵐山は仕事ばかりで娘を気遣えなかった自分を
とても悔いているんだろうなと感じました。
更に、私が特に印象に残ったのが嵐山刑事が美穂を逮捕するシーンです。
彼女は嵐山の亡くなった娘・愛美の友人であり
嵐山が長年追い続けてきた娘の事件について
多くの情報を教えてくれた人物でした。
嵐山は娘を失ってからずっと真相を追い続けています。
しかし調べれば調べるほど
自分の知らなかった受け入れがたい事実ばかりでした。
そんな中で現れたのが美穂です。
美穂は愛美がどんな生活を送っていたのか
どんな人間関係の中にいたのかを知る数少ない存在でした。
嵐山にとっては、亡くなった娘とつながる
最後の手がかりのような人物だったと思います。
だからこそ視聴者の多くは、どこかで
「嵐山も彼女には特別な感情を持っているのではないか」
と感じていたのではないでしょうか。
ところが物語は予想とは違う方向へ進みます。
美穂には結婚詐欺の疑いがかかっていました。
ある日、美穂は嵐山に引っ越しの報告をします。
子育て支援が充実した地域へ移るという何気ない会話でしたが
その後の展開を知ると、この場面が妙に切なく感じられます。
後日、嵐山は美穂の自宅を訪れます。
愛美の写真について話があると伝え
美穂にドアを開けさせます。
そして次の瞬間、嵐山は手錠を取り出します。
容疑は結婚詐欺でした。
美穂は驚き、動揺します。
これまで娘のことで協力してきた相手に
突然逮捕されるのですから当然です。
しかし嵐山は一切迷いません。
娘の情報をくれた相手であろうと、犯罪を犯した以上は逮捕する。
その姿勢を最後まで崩さなかったのです。
このシーンを見ていて感じたのは
嵐山という人物の不器用さでした。
もし娘の真相だけを優先するなら
美穂を見逃すという選択肢もあったかもしれません。
もっと情報を聞き出せた可能性もあります。
それでも嵐山は逮捕した・・・。
それは彼が刑事だからという理由もありますが
それ以上に「犯罪者は絶対に許さない」という信念だけが
今の嵐山を支えているからだと思いました。
娘を失った悲しみも怒りも消えない。
だからこそ正義にしがみつくしかない。
犯罪者を捕まえることでしか自分を保てない。
そんな危うさを感じます。
視聴者の間でもこの場面は賛否が分かれています。
「協力してくれた人なのに冷たすぎる」という意見もあれば
「刑事として当然の行動だ」という意見もあります。
私自身はどちらの気持ちも理解できます。
だからこそこのシーンは苦しいんです。
美穂を見逃せば刑事として間違っている。
逮捕すれば人として冷酷に見える。
どちらを選んでも誰かが傷つく。
嵐山は正しいことをしたはずなのに
見ている側はまったくスッキリしません。
そして、このシーンの本当の主役は
美穂ではなく嵐山だったように思います。
娘の真相に近づくための貴重な存在ですら
自分の正義の前では例外にしない。
それによって嵐山の信念の強さは証明されました。
しかし同時に、その正義が嵐山自身を救っていないことも浮き彫りになります。
娘の真相に近づくほど苦しくなり、正義を貫くほど孤独になっていく。
だからこの逮捕シーンは単なる捜査の一場面ではありません。
嵐山という男がどれほど壊れながら生きているのか
どれほど娘を愛していたのかを描いた
とても切なくて重いシーンだったと思います。
実写版「九条の大罪」の中でも
嵐山というキャラクターを最も象徴している場面のひとつではないでしょうか。
九条の大罪、嵐山の娘の真犯人は見つかったのか?
結論から言うと、九条の大罪実写版ではまだ見つかっていません。
むしろドラマは「ここからが本番」というところで終わります。
作中では犬飼が実行犯であることはほぼ間違いありません。
しかし問題はその先です。
犬飼はある衝撃的な証言をします。
愛美は単なる通り魔的犯行の被害者ではなく
口封じのために殺された可能性があるというのです。
さらにその背後には小山、京極、壬生らの名前まで浮上してきます。
もちろん現時点では証言の真偽は不明です。
ただ、実写版の演出を見る限り
犬飼一人で終わる話には見えませんでした。
個人的には娘の事件そのものが
『九条の大罪』全体を貫く最大の謎になっている気がします。
九条の大罪、嵐山の部下は誰?
九条の大罪実写版で嵐山のそばにいるのが深見です。
演じているのは水沢林太郎さん。
捜査では嵐山を補佐する立場にあります。
面白いのは、深見が嵐山の暴走を止める役割にもなっていることです。
嵐山は娘の事件になると冷静さを失います。
刑事としての顔より父親としての顔が前面に出てしまう。
そんな時に周囲がブレーキ役になるんです。
視聴者としても、「誰か止めてくれ」と思う場面がありますからね(笑)
嵐山は暴走しすぎで上司にも目をつけられています。
見ていてもハラハラドキドキ・・・
気持ちはわかる・・・わかるけど・・・
ちょっと落ち着いて・・・と思いながら見ていました。
九条の大罪、嵐山が嫌いと言われる理由
ネットを見ると「嵐山嫌い」という意見も結構あります。
理由はわかります。
感情的。
思い込みが激しい。
九条を敵視しすぎる。
暴走する。
たしかにその通りです。
でも私は途中から嫌いになれませんでした。
だって娘を殺されているんですよ?
もし自分だったらどうでしょう。
冷静でいられるでしょうか。
法のルールだけで割り切れるでしょうか。
多分無理です、いや絶対無理です。
だから嵐山を見ているとイライラする反面
「わかる」とも思ってしまう。
彼の立場が刑事なのもいいですよね。
私は一般人だから何もできませんが彼は刑事。
動けるんです。調査できるんです。
だから動いちゃうんです!
そこが嵐山の魅力なんだと思います。
善人でも悪人でもない。
人間なんです。
九条の大罪、嵐山の最期はどうなる?
九条の大罪実写版は続編を強く匂わせる終わり方でした。
そのため嵐山の結末もまだ描かれていません。
ただ個人的な予想を言うなら
嵐山は真犯人を見つけても救われない気がしています。
なぜなら彼が本当に求めているのは犯人ではないからです。
娘を失う前の日常。
娘との時間。
娘の笑顔。
本当に欲しいものはもう戻ってきません。
だから仮に黒幕を逮捕したとしても
それだけでハッピーエンドにはならないと思うんです。
むしろ最後に描かれるのは
「娘の本当の姿を受け入れられるか」
なのではないでしょうか。
自分が知らなかった娘。
理想とは違った娘。
それでも愛せるのか。
そこにたどり着いた時、初めて嵐山は前へ進める気がします。
でも癖強めの父親なので・・・
何が起きても満足はしないだろうなと思います。
九条の大罪、嵐山刑事のまとめ
実写版『九条の大罪』の嵐山刑事は
単なる熱血刑事ではありません。
彼は娘を失った父親であり
その悲しみを抱えたまま生き続けている人物です。
だからこそ危うい。
だからこそ人間らしい。
そしてだからこそ目が離せない。
娘の事件の真相はまだ明かされていません。
犬飼は本当に実行犯なのか。
黒幕は誰なのか。
壬生や京極はどこまで関わっているのか。
謎は山ほど残っています。
ですが私は、最終的に嵐山が追い続ける相手は犯人ではなく
自分自身になるのではないかと思っています。
実写版を観終わった今、一番続きが気になるのは九条でも壬生でもありません。
間違いなく嵐山です。
それほどまでに、彼の物語は重くて切なくて、人間臭いものだったと思います。

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